低スペックPCユーザーに深刻なハンデをもたらす不具合が発生していることが発覚
12月6日にリリースされた新作TPSヒーローシューター『マーベルライバルズ(MarvelRivals)』。多彩なヒーローのアクション性や協力プレイが特徴の本作ですが、ゲーム内の一部の挙動がFPS(フレームレート)に依存しており、低スペックPCや低FPS環境のプレイヤーが大きなハンデを背負わされるという問題がコミュニティで議論されています。
本記事では、ユーザーの報告や技術的背景をもとに、どのような不具合が生じているのか、なぜFPS依存が起きるのか、そして現時点でプレイヤーが取れる対策について解説します。
FPSによってヒーローの性能が変わる?
海外掲示板やSNSで指摘されているのは、低FPS環境でプレイしていると、特定のヒーローのダッシュ距離や近接攻撃速度、ジャンプの高さが本来よりも短く/遅くなるという問題です。
逆に、高FPSを維持できるユーザーはこれらの動作が安定し、結果として「同じヒーローでもハードウェア差で優劣が生まれる」状況が生じています。
「30FPS以下に制限して検証したら、移動スキルの距離や近接の速度が落ちるという事例が確認できた。これはゲーム側のデルタタイム(Delta Time)計算がフレームレートに依存しているのが原因っぽい。」
— Redditユーザー nyin_ の報告
デルタタイムの不備が原因か
本来、ゲーム開発ではプレイヤーの操作やアニメーション進行を「経過時間」に基づいて計算し、フレームレートが上下しても動作に差が出ないよう工夫するのが一般的です。
これが「デルタタイム(Delta Time)」と呼ばれる仕組み。しかしマーベルライバルズでは、「アビリティのダメージや移動距離、間合いなどがフレームレート依存になってしまっている」と推測されます。
開発者視点では、ライブサービスゲームのバランス調整やネットワーク補正が複雑に絡んでおり、こうした問題を根本的に直すには大規模な改修が必要となる可能性があります。
ゲームディレクターの見解
開発者からはこのFPS問題についてはまだ具体的なコメントが出ていません。
ただし、今後のパッチやアップデートで修正が行われる可能性は否定できず、コミュニティも早期の修正を望んでいます。
プレイヤーが取れる対策
現時点では公式な修正がリリースされていないため、プレイヤー側でできる対策は以下のとおりです。
- 画質や解像度を下げる:PC設定を下げてFPSを上げる
- 不要なバックグラウンドアプリを終了:CPUやGPU負荷を減らし、フレームレート向上を図る
- PC環境のアップグレード:余裕があればGPUやメモリなどの強化を検討
強力なPCであればあるほど、今のところは明確なアドバンテージを得られる形になってしまっています。公式から改善策が提供されるまでは、ユーザー自身がFPSを底上げするしかないようです。
まとめ:不公平感への懸念と期待
マーベルライバルズは多彩なヒーローや高いアクション性で注目を集めていますが、FPS依存のバグによって一部プレイヤーのゲーム体験が大きく損なわれているのも事実です。
「ちょっとした性能差ならともかく、移動距離や攻撃速度が変わるほどの差が出ると、真剣に遊ぶ人ほど不公平感を覚えてしまう」—これはコミュニティが抱く懸念の声でもあります。
ライブサービスとして長く続くことを考えると、開発側がこの問題にどう対応していくのかが注目ポイント。ユーザーとしては、運営が早期にパッチを当ててくれることを願いつつ、自分のPC環境でできる対策を講じるほかありません。今後のアップデートやパッチノートをしっかりチェックしておきましょう。
なお、Redditの報告によると、低FPSで特に弱体化される5ヒーローが指摘されているので、気になる方は参考にしてみるといいかもしれません。
5 heroes that are nerfed by low fps
byu/nyin_ inmarvelrivals
🟠Drストレンジ
→ジャンプ距離減少
💅ウルヴァリン
→キル速度低下
🕷️ヴェノム
→壁登り中の機動力低下
⚔️マジック
→ダッシュ距離低下
🔫スター・ロード
→ULTのキル速度低下